古民家再生 レポート2 大地の再生 雨落の作成

by

in

第1回目から2週間後の10/6(日)に第2回大地の再生視点での雨落の作成を行いました。

総勢25名の参加、誠にありがとうございました。

1回目を終えてから水脈周りは水はけが良くなり、土が乾くようになりました。土が露出している部分でも新しい植物の発芽を確認しました。

風を敷地外につなげることで、古民家内の空気感も変わり、ジメッとした感じがなくなった来ました。

またU字溝に蛇行曲線を描くよう、有機物と無機物を合わせて作った流れは、キレイな清流になっていました。

以前管理させてもらっていた矢野さんの現場の事例も載せておきます。

和歌山県橋本市にあるゆの里さんの宿泊施設このの駐車場の南側です。

幅が大体50cmほどの用水路でして、もともとヘドロが溜まっていて雑草が生えても雨が降ると倒されて、管理も雑草が繁茂してくると全て刈るという場所でした。

ここを同じように流線型蛇行曲線を作るようにすることで下記の画像のように各島が安定していきます。

流れてくる水は清流となり、島には草が生えてきて土も流れずに安定した地形ができてきます。画像下には波紋が見えますが、上流から流れてきた砂利や石が残ることで波が生まれています。

ちなみにこの場所は一時的な豪雨が降ると下記の様にすべてが埋もれてしまい、かなりの激流になるのですが、それでも雨が落ち着いて水位が下がれば良い状態に戻ります。

問題点としては、水量に対して出口の排水パイプが直径10cmほどになっているのでゲリラ豪雨に対応できないということですね。2023年の台風2号の状況ですが、この先南に500mほど行くと紀の川が流れています。その出口も徐々に溢れてきて道路が浸水していたのを見ると全体として排水が機能していないということも問題だなと思いました。

その中でも「安定」している場は、変化にも対応できるというのも同時に体験することができました。古民家周りもこちらの機能を活かしながら空気と水が滞りなく流れるように育んでいきます。


さて、ここからは今回のイベントの雨落作りです。

今回は雨漏りしていた場所に使われていた瓦と犬走りや増築などにより水の流れが途絶えていた場所のコンクリートガラ、解体で出た木を無煙炭化機で焼いた木炭を使用しました。

自然は最小限のエネルギーで必要な分を必要な量置いていくということに習い、そこで出た素材を適切に配置することで水と空気の循環の機能を育くんでいくという目的を持ってやっていきます。下イメージ図。

1mピッチで焼き杭を打ち、縦浸透を促していきます。基本的に出口まで勾配を作っていきますが、水の流れを縦と横の浸透に意識を向けていきます。

また全体の流れを直線ではなく、少し緩やかにカーブするように作りました。外側からの風のあたりの力を逃がすようにしていきました。見た目もそっちのほうが気持ちよくて。

雨落が完成して、晩秋に近づくにつれて全体的に風が柔らかくなって家の周りの空気感が明らかに変わりました。この後経過が楽しみです。

と、この記事を書いている間に立冬となりました。

みなも農園 instagram:https://www.instagram.com/minamo_farm

個人 FB:https://www.facebook.com/tomonoana/

ここからはちょっとぼやきで、思いを。

最近、破壊的なエネルギーが多くなってきて良くも悪くも自然的に再生が起こってきてると思うんですけど、気づいたら全体が良くなってるということも起きるような気がするんですよね。というかそれを感じている。

まぁ知らんけどの世界です。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です