大地の再生 メンテナンス in ゆの里 vol.5 所感

9月23日に和歌山にあります、ゆの里様でメンテナンス作業を行いました。ゆの里では四半期に一度のペースでメンテナンスを行っています。春夏秋冬の各季節で必要な作業を行います。

今回も秋分の日ということでこれから植物の勢いが収まる季節です。このタイミングでの手入れはとても良いタイミングといえます。

僕自身がゆの里のスタッフとして約5年ほど関わらせてもらい、変化を見届けてきました。その後退職したあともこういう風に関わらせて頂き本当に感謝しています。

1にも2にも風の草刈り

大地の再生では、草刈りを大事にしています。地表面の草刈りを行うことで全体に空気を送り脈をつなげるという大事な役割を担っています。

今は里山に人がいなくなり、草木が暴れて藪化しています。畑も周りがコンクリートで固められて水が抜けられなくて地層が腐り、水が浸透できず雑草が繁茂しているところが散見されます。もうみなさんにとっても見慣れた景色でしょう。

僕達はそんな里山を再生したくて菊川に移住してきました。農業という枠組みだけではなく、菊川市、静岡県、日本という単位で環境を改善することで今起きている自然に関する問題をすべて解決できると確信をして日々活動しています。

こういう現場を踏まえたうえで環境改善の現場ではまず最初に草刈りを行います。まず目通し、自分たちの足場がなければ環境改善もできません。風が葉を落とすように、枝を折るように草刈りをしていきます。そうすることでまるで獣がそこを通ったことでできた道のように螺旋を描いた道が出きていきます。

そうなると流体の性質として止まっていた空気はその道を頼りに抜けていき、周りの空気を引っ張っていきます。そこには微風が伴い、植物たちは気持ちよく揺れ始めます。

そうすれば草木の根の発根が促進されて、微生物が集まり、土を耕し、土壌微生物が住み始め、栄養を蓄え、植物が健康に育つようになっていきます。

もちろんそれぞれを別々に対処してもよいですが、風の草刈りを行うことで循環の始まりとなりその場全体が動き始めます。そうして空気が通り始めると土質も変わり植生に変化が見られます。

草の伸び方、枝の伸び方、節の長さ、葉の色など草を刈る前と後で変化が見られます。またそれを風に倣って草刈りをする。草を刈るだけでその場の状態を把握できて環境の循環が促されていきます。

メンテナンスの大事さ

そういう意味でメンテナンスというのは「定期的」に行うことが大事だということがわかると思います。季節という大きい循環は一つの基準になります。

あったかいからあつい、あついから涼しい、涼しいから寒い、寒いからあったかい。同じ日本でも気候は日々変わっていき、まったく同じ日はありません。その変化に合わせたメンテナンスを春夏秋冬行うことで少しずつ環境を調整していくことが来ます。

ゆの里時代、荒れた畑を良くしようと思ったときにまず水の流れに着目しました。水は必ず低いエネルギーに向かいます。それを表裏一体で動かすのは風という感じることができるけど見えないものでした。

毎日畑を観察していると見えてくるなぜ。刈っても刈っても生えてくる草、徒長している雑木の枝、ずっと水はけの悪い場所。そこには必ず理由があります。

それを見つけていくと見えてくる、見えない世界。

そんなことがメンテナンスしているとわかっていきますよ。

次は12月かな。引き続き宜しくお願い致します。

※画像はないですが、写真では風の気持ちよさは伝わらないのです。ぜひ現場に行ってみてください!映画館なら4Dで体験できるかも。あは